〜深愛〜届かぬ手紙〜
『さぁ、お嬢さん
最高のディナーに招待するょ』



小西は片手を差し出した。


私は緊張を隠せないまま、小西の手を強く握って車を降りた。




小西はしっかり握り返し玄関へと進んだ。



ガチャッ




ドアが開いた。





『ただいまぁ』

小西が言うと、
向かって右奥のドアが開いた。



『いらっしゃい
寒かったでしょ〜
さぁ、寒いから』



お母さんだ…。



『こ、こんばんわ
すみません急に…。』


私は、慌てて挨拶をした。

『リナちゃんね
私どうしてもアナタに会いたくってね。タケルに無理言って頼んだのよ遠慮しないであがって』



小西が言った通り、
優しさの全てが表情から
滲み出ていた。


小西のお母さんは、まるで天使の様にも見えた…。



『なぁ?言った通りだろ』


小西の笑顔が暖かいのは
お母さんに似たんだと思った。


『うん』


まだ緊張はとれないけれど少しホッとしていた。
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