〜深愛〜届かぬ手紙〜
初詣に行くと
すでに
たくたんもの人が
行列を作っていた…




昨日降った雪も
積もる事はなかったが
かなり冷え込んでいた…





『ホントに並ぶの』


小西が確認する



『当たり前でしょっ』


『ハィハィ…』


そう言って
列に並ぶと誰かが小西を呼んだ…




『タケルっ』



見るからに年上の男女…




『兄貴…』


えっ
小西のお兄ちゃん
って事は…隣の人が奥さんかぁ…




…キレイな人…。




『今からかぁ〜』


『兄貴らは
もう済ませたの』


『あぁ、母さんも来てるんだぁほらぁ〜』



私達はお兄ちゃんが指さす先を見た…



お守りを買う
お母さん…




『ねぇ、もしかして…リナちゃん』



お兄ちゃんの奥さんが
私を見ながら言った。




『はっ、はぃ』



なんで私の事を…




『やっぱり〜
私の思ってた通りの子だよかったねタケル君』


彼女は
そう言ってお兄ちゃんと
顔を合わせニタニタ笑みを絶やさなかった




小西は一瞬笑った様に見えたが、顔を隠す様に私の方を向かなかった
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