運命の路線



 とりあえず、一週間も眠っていた事にも驚いたが、それ以上にトラックに跳ねられたにも関わらず、打撲のみという軽傷で済んだ我が身に驚愕せざるおえなかった。


 それからさらに一週間は後遺症などが無いか確かめる為に脳波等の検査が続いた。そして、全ての検査結果が良好と判断され見事二週間で退院となった。トラックに跳ねられた入院期間にしてはきっとこの病院の最短記録だろう。


 しかし、検査では確認出来ない最も厄介な後遺症が残っている事を医者や家族はもちろん、俺自身この時はまだ気づいていなかった。


 むしろ、こんな後遺症を事前に発見出来る方法を知ってる医者がいたならば確実に数々の医学賞を総なめにしているだろう。



 まず、不可能だと思うが……流石のブラックジャック先生もお手上げだ。


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