『法律探偵事務所』事件fileⅡ -死者復活-




「皆様どうぞお入り下さい」



白井は、私達を城内へと案内する。
私は携帯を取り出した。
電波はあるようだ。
推理小説じゃないんだから、外部との連絡を絶たれたりはしないよね。




「どうした?」



明は私が考え込んでいたのが、わかったのか声を掛けた。
しかし、私はただ首を振った。
誰に聞かれてるか分からないこの状況で、自分の考えを話すのは賢明ではないだろう。
何も無ければいいのだから。




エントランスは、光り輝いていてまるで何かを隠しているようだった。
装飾品の数々に、目が眩む。
その奥には、いくつもの扉が並ぶ廊下が見える。
茶色の扉に、薄紫の絨毯の敷かれた床、そしてクリーム色の壁。
外見とは全く違うイメージだ。
此処は、ドーナツのような構造になっているらしい。
真ん中が吹き抜けで、そこに階段がある。












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