Ⅰ.二日間の彼女


「…じゃあ、送って頂いて有り難うございました」



家の前まで着くと、あたしは軽くお辞儀して先輩を見た。



「あぁ。じゃあな。」



先輩はヒラヒラと手を振り、帰って行った。



―……どうしよう



その思いだけが頭を支配して、ただ、先輩の後ろ姿を見つめていた。







――バタン。



自分の部屋に戻ると、さっきの先輩の言葉が夢のような気がして。


「…どうしよう。」



呟き、ベッドに倒れこんだ。










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