無口な王子様
優奈は、槙斗さんとやらをじっと見つめて

「私、槙斗さんがいたらいいの。だから、慶太くんに会わせてって言ったけど男の子としては圏外だから。
心配しないでいいよ。槙斗さんよりいい男はいないから。
それに、亜由美の気持ちを知ったからっていいふらしたりしないよ?私も同類でしょ?
友達を傷付けるのはお嬢様失格って槙斗さんもよく言ってるし。」

と、夢見るような表情をしている。

私達は呆気に取られて、ただ呆然としていた。

本当に優奈は掴めない相手だ。
まさか、好きな人が二次元のお方だっただなんて。

でも、生身の男の子に恋しないタイプというのは私達の共通項になる。

類は友を呼ぶとかって本当だ。

ちょっと種類は違うけど、恋する気持ちは同じだもの。
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表紙・目次

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