無口な王子様
どうやら、私は亜由美に火をつけるのが得意なようだ。
クリスマスプレゼントの時と同じ顔をした亜由美が私を見ている。
「いや、もう何も作らないよ?」
私が、恐々と言うと、
「亜由美もそこまで暇じゃないし!あのさ、中庭の木あるじゃん?あそこに何か埋めようよ!」
亜由美は私と優奈の顔を交互に見た。
中庭の木とは、学校のシンボル的な存在になっている大きな木の事だ。
何かある度に、校長先生が『あの木のような大きな人間になれ』と言っているお陰で、生徒のほとんどに知られている有名な木でもある。
「タイムカプセルね。私も小学校の時に埋めたわ。」
有紀さんが懐かしそうに、目を細める。
「いいでしょ?未来の私達に宛てて手紙とか書くの!」
「いいねぇ!それ!あそこなら、どこに埋めたか忘れたなんて事ないもんね。」
優奈も乗り気のようだ。
イマドキな風貌の亜由美にしては古風な提案だけど、これなら手軽でいいかもしれない。
「よし!手紙だね。じゃあ、卒業式終わったら皆で埋めようよ!」
クリスマスプレゼントの時と同じ顔をした亜由美が私を見ている。
「いや、もう何も作らないよ?」
私が、恐々と言うと、
「亜由美もそこまで暇じゃないし!あのさ、中庭の木あるじゃん?あそこに何か埋めようよ!」
亜由美は私と優奈の顔を交互に見た。
中庭の木とは、学校のシンボル的な存在になっている大きな木の事だ。
何かある度に、校長先生が『あの木のような大きな人間になれ』と言っているお陰で、生徒のほとんどに知られている有名な木でもある。
「タイムカプセルね。私も小学校の時に埋めたわ。」
有紀さんが懐かしそうに、目を細める。
「いいでしょ?未来の私達に宛てて手紙とか書くの!」
「いいねぇ!それ!あそこなら、どこに埋めたか忘れたなんて事ないもんね。」
優奈も乗り気のようだ。
イマドキな風貌の亜由美にしては古風な提案だけど、これなら手軽でいいかもしれない。
「よし!手紙だね。じゃあ、卒業式終わったら皆で埋めようよ!」