無口な王子様
「姉さんは、昨日………亡くなったの。」

沈黙が周囲を支配する。

私は、洋子さんが何を言ってるのか理解が出来なかった。

だって、有希さんは昨日あんなに元気で……

また明日ねって言ってたじゃない……

「嘘だ……。」

優奈が唇を噛み締めて、うなるように言った。

「ケーキ作るって約束してたじゃん!」

亜由美は机を叩いて、拳を握り締めていた。

私は、何も言えなかった。

こんな時に不謹慎だけど、ドラマでも見ているような不思議な感じがする。

こんなの……受け入れられない。
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