無口な王子様
机の上にはメニューが置いてあり、私が知らないカタカナの名前が書いてあった。

コーヒーにこんなに種類があるなんて。


どうしたらいいものか、しばらくメニューを凝視する。

そこへ、

「ご注文はお決まりですか?」

と、あの女性がやってきた。

ご注文も何も、ろくにコーヒーの事を知らないものだから選びようがない。

仕方なく私は、よく聞くものに決めた。

「あの…モカを」

「はい、モカね。」

女性は私の机の上に水のグラスを置いて、カウンターの裏へと入っていった。


また一人になった私は、ぼんやりメニューを眺めながら、どうやって亜由美の事を切りだそうかと考える。

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