無口な王子様
私が、慶太と楽しい時間を過ごしてる亜由美を横目で見ながらクッキーをかじっいると
「凛ちゃんは一緒に遊ばないの?」
と、有紀さんが声を掛けてくれた。
「いいの。今の亜由美は慶太と二人でいたいだろうし。」
「あら、優しいのね。」
相変わらずの有紀さんの笑顔。
「あ!そうだ!もうすぐクリスマスでしょ?だから、私何か慶太にプレゼントしたいんです!」
それは、ここ数日ぼんやりと考えていたことだった。
でも、慶太は生身の人間ではないから何を贈ろうか困っていた。
それも、ありきたりな物じゃなくて何か特別な物。
私は自分の考えを全部、有紀さんに話した。