無口な王子様
あの日も私は学校から家までの道のりを一人で歩いていた。
いつもと変わらない風景。
変わったことを探すとしたら、あたりに漂うキンモクセイの香りと、ぐっと冷たくなった空気くらい。
秋服もっと欲しいなぁ……
そんな事を考えながら、今日もコーヒーの香りがするあの喫茶店の前にさしかかった。
いい匂い……
通りざまにすーっと空気ごと吸い込む。
すると香ばしい香りが身体中に染み込むような気がして気分が良くなる。
あの辛かった過去も全部消えそうで、だからこの道を選んでるのかもしれない。
そう思うと、このお店の不思議な魔法があるような気がした。
と、その時、不意に背後から
カランカラン
と鐘の音が響いた。
いつもと変わらない風景。
変わったことを探すとしたら、あたりに漂うキンモクセイの香りと、ぐっと冷たくなった空気くらい。
秋服もっと欲しいなぁ……
そんな事を考えながら、今日もコーヒーの香りがするあの喫茶店の前にさしかかった。
いい匂い……
通りざまにすーっと空気ごと吸い込む。
すると香ばしい香りが身体中に染み込むような気がして気分が良くなる。
あの辛かった過去も全部消えそうで、だからこの道を選んでるのかもしれない。
そう思うと、このお店の不思議な魔法があるような気がした。
と、その時、不意に背後から
カランカラン
と鐘の音が響いた。