無口な王子様
教室の中からは亜弥が何か言い返している様だったけど、亜由美に耳を塞がれて何を言ってるか分からなかった。
「よく頑張った!」
亜由美はそう言って私の肩を抱いて、人気の少ない場所まで連れて行ってくれた。
「……言い返せなかったよ。私。」
亜由美と並んで静かな階段に座ると、急に手が震えた。
「バカだね。凛が言ったんでしょ?こんな時は泣かなくちゃ。」
私は、亜由美に抱き締められてとうとう泣いた。
亜弥と恭子を亜由美と比べた罪悪感と、裏切られたような気持ち、そして悔しさと、亜由美に対する感謝。
全ての感情が入り交じって、涙が止まらなかった。
「よく頑張った!」
亜由美はそう言って私の肩を抱いて、人気の少ない場所まで連れて行ってくれた。
「……言い返せなかったよ。私。」
亜由美と並んで静かな階段に座ると、急に手が震えた。
「バカだね。凛が言ったんでしょ?こんな時は泣かなくちゃ。」
私は、亜由美に抱き締められてとうとう泣いた。
亜弥と恭子を亜由美と比べた罪悪感と、裏切られたような気持ち、そして悔しさと、亜由美に対する感謝。
全ての感情が入り交じって、涙が止まらなかった。