キミと一緒
「涼香!!入学おめでと」

「美紀ちゃん!おめでとー」

陸が去り、光も誰かに呼ばれて去っていった。

と今度は前方から美紀の姿。

「さっき木ノ下といたから声かけれなくて…」

「あ、そっかぁ」

「で!!どうなのよー」

突然美紀がずいっと顔を接近させた。

「な…何が??」

「ついに新しい恋でも見つけた?!」

「ななななな!何でそういう話になるの?!?!」

光を心配し周りをしきりに見回す。

[大丈夫だって]と美紀が陽気に涼香の背中を笑いながら叩いた。

「だって珍しく別の男といたからさー」

「り、陸くんはそんなんじゃない…もん」

涼香は俯き気味に言った。

すると美紀がニヤニヤして言った。

「じゃぁ狙っちゃおっかなー♪イケメンだったし!」

「だ…だめだめだめ!!!!」

とっさに涼香が大声を出した。

もちろん周りの人はチラ見。

「冗談じょーだん☆からかっただけだって!」

笑いながら涼香の顔を覗き込む美紀。

「もー…」

「涼香」

涼香の声を遮って美紀がそっと言った。

「なぁに?美紀ちゃん」

「何かあったら思い切って別れなよ?」

涼香は首を傾げてばかりだが美紀は続けた。

「たとえあたしを脅しにかけられても」
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