キミと一緒
「大丈夫か??」

「う…ん」

コンコン

「あ…はい」

「陸ー今日はもうあがっていいぞ!!」

店長らしき人物がスタッフルームに入ってくる。

「店長!!でも…」

「その子送ってけよ☆」

そう言って店長は涼香の方を見る。

「こんな可愛い彼女いるなんて聞いてないぞ~♪」

「ちが…」

陸の言葉を遮ってニヤニヤと笑いながら店長はスタッフルームをあとにした。

「ったく店長は!!…悪いな」

「??」

陸の言葉の意味が分からず、涼香は首を傾げる。

「とりあえず送るわ♪着替えてくるから待ってて!!」

「う…ん」

涼香はしばらくスタッフルームのソファーに1人座っていた。

「お待たせ!!帰るか☆」

「うん」

そこまで会話も弾まぬまま、目的の駅に着いた。

「じゃ…」

「ばいばい」

そう言って陸は後ろを向いて帰っていく。

涼香がパッと振り返り叫んだ。

「送ってくれてありがとう!!」

「いつでもあの店着ていいからな☆」

そう言ってニコッと陸は微笑み、姿を消した。

「行っちゃった…」

ふとそんなことを口にしている自分に驚いてしまう。

「男の人はみんな…光みたいなんだから…」

そう自分に言い聞かせながら涼香は帰宅した。
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