キミと一緒
バタンッ

「じゃああとでね、涼香ちゃん♪」

「わかったよ!まま、ばいばーい」

車から降りて美香と涼香が別れる。

「はあ…」

と同時に涼香に再び不安が襲い掛かる。

きょろきょろと辺りを見回し警戒する。

ポン

「き…きゃ…」

「ちょ!涼香!俺、俺!!」

突然肩に手を置かれ涼香が叫びかけた。

「陸く…ん??ごめ…!びっくりして」

「そーだよ♪いやいや、いきなり声かけた俺も悪いからさ」

後ろを振り向くと陸だった。

「って…え?!同じ学校??」

「そーみたいだな☆これからよろしく!」

「…」

涼香はとたんに硬直してしまう。

「涼香ー??」

「光にばれたら…」

「また彼氏かー」

軽く笑って済まそうとする陸。

「笑いごとじゃないよ?!光は…光は…」

「涼香??」

頭を抱えて呟く涼香の動きが止まった。

「なぁ、涼香だろ?」

涼香はゆっくりと後ろを振り向く。

「こ…う…」

「おはよう、涼香」

青ざめる涼香と睨みつける陸とは正反対の笑みを光は浮かべた。

「おは…よう」

「で、この男は??」
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