ペアリングに愛をこめて
しばらくすると、拓哉がキーホルダーを手に走って戻ってきた。
「はい。こっちは理世がつけて?」
そう言って片方のハートのキーホルダーを渡され、拓哉は自分の携帯にもう片方のキーホルダーをつけた。
アタシも同じように携帯につけた。
初めて携帯にキーホルダーをつけた。
「おそろだな」
拓哉は自分の携帯をアタシの携帯にくっつける。
半分だったハートが1つの大きなハートになる。
「うん…おそろいだ…」
ハートのキーホルダーが、音をたてて揺れた。