Secret Heart
「うーん…仕事っていっても、掃除して水運ぶくらいしかないんだよね。」
『はぁ…。』
「ヒマだから、うちらいっつもサボってるし。」
『はぁ…。』
髪をクルクルと指に絡ませながら話す先輩達に、徐々に苛立ちを覚える。
この人達はいったい
何が言いたいんだろう…
もちろんあたしは、マネージャーとして入部した。
マネージャーの先輩は3年生の2人だけ。
あたしはサボる気ないし…
やめる気もさらさらない…
でも先輩たちがサボるって事はあたし、1人!?
『あの、
あたしは何をすれば…?』
「あー…。
めんどくさかったら別に帰ってもいいよ。
うちらは先に帰るね。」
「バイバーイ」と手を振り部室から出ていく先輩たち。
その背中を見ながら唖然としていたあたしは、そうとうアホな顔をしていただろう。