Secret Heart



―――……




『…ちょっと、いい加減降ろしてよ。』




瑛司に担がれてからしばらく経ったが、一向に降ろしてくれる気配がない。



下向いてるから、ここがどこか分かんないし…。




あたし仮にも女の子なのに、こんな担ぎ方ってある?!




瑛司の背中をポカポカと叩いていると、いきなり地面に降ろされた。





「着いたで。」



ようやく解放され辺りを見渡してみると、そこは学校からそう遠くない所にあるファミレスだった。



何だってこんなところに…?





「瑛司!こっちこっち。」




瑛司に手を引かれるまま中に入ると、手を振ってあたし達を呼んでるけいすけ先輩がいた。




「すんません、コイツのせいで遅くなりました。」




あたし!?



瑛司が何も言わないで「ついてこい」とか言うからじゃん…





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