Secret Heart
『あたし
そんなに態度に出てました?』
「「うん。」」
先輩即答!
ついでに瑛司も。
「たぶん部員は、みんな知ってると思うよ?」
うっそぉ…
全然知らなかった。
あたしがそんなに
分かりやすい女だったなんて。
てことは…
先輩にもバレてる?!
もしそうだとしたら
恥ずかしすぎる…
すっかり落ち込んだあたしを見て、けいすけ先輩が優しく笑いかける。
「あいつは気付いてないよ。
マジで鈍感だから。」
その言葉に心底ホッとした。
「陸人、けっこう陽菜ちゃんのこと気に入ってるみたいで
仕事頑張ってるの、しょっちゅう見てるんだよ?
だから、気付かないのが不思議なんだけどね。」
え?
先輩があたしのことを見ていてくれていたなんて
それも全然気付かなかった。
さっきまでの不安が
少しずつ和らいでいく。
心がほかほかしてきて
思わず口元が緩む。