Secret Heart
「そっか。安心したよ。』
そう言ってホッとしたように顔を綻ばせた先輩。
けど、すぐに真剣な表情になりあたしにこう言った。
「陽菜ちゃんにお願いがある。
聞いてくれるかな?」
『はい!』
内容も聞かずに承諾したあたしは、相変わらずバカだと思う。
けど
あたしを頼ってくれるなら
ラグビー部マネージャーとして頑張らなくては!
「今陸人さ
きっと孤独だと思うんだ。」
サキちゃんがいるのに孤独?
あたしは理解できなかった。
「あいつ、何でも1人で抱え込む癖があるんだよ。
だから今も
“何で守れなかったんだろう”って悩んでると思うんだ。」
そうか…
先輩今、誰にも頼れなくて
きっとすごく
心細い思いをしてるんだ。