Secret Heart
ラストスパート
『凛ちゃん、あたし告白する。』
「そっか。
…陽菜は後悔しない?」
唐突に言ったのに
凛ちゃんは驚きもせずに、真剣な顔でそう聞いてきた。
答えはとっくに決まってる。
『してないよ!
文化祭の日に決めてるの。』
迷いはない。
ううん…
迷っちゃいけないんだ。
この期を逃したらきっと
一生苦い思い出として残ってしまう。
先輩に恋したことは、いつまでも忘れずに、淡い青春の想い出として心にしまっておきたい。
清々しい顔をしているのが自分でもよく分かる。