Secret Heart
『ちゃんと、覚えてるよ。』
忘れるわけないよ…
あの約束を支えに、頑張ってるんだから。
「でも今、その約束
陽菜は破ろうとしてるよ?」
力強くあたしを見据える凜ちゃんの言葉が、あたしの胸に突き刺さる。
…そうだ
あたしは、先輩に彼女がいるのも覚悟して好きになったんだ。
彼女がいても、ぜったい告白はするって決めたはずなのに…
凛ちゃんとの約束を、いとも簡単に破ろうとしていた自分がすごく恥ずかしい。
凜ちゃんは、色褪せたあたしの心を春の木漏れ日のように包み込んで、ほのかに色を取り戻してくれた。
だから……
『凜ちゃんあたし、頑張る!』
ダメだって分かってるけど
それでも先輩に
この想いを伝えたい…!