Secret Heart
「今日言うんでしょ?」
さらに追い討ちをかけるように質問が飛んでくる。
もう、聞きたくない…
それ以上言わないで…!
どうにか手を振り払い、弱々しく凛ちゃんを見上げる。
『凜ちゃん…
もう少しだけ
時間をちょうだい?』
文化祭が終わるまでには必ず
ちゃんと答えを出すから…
頑張って
正しい答えを出すから…
最後の1分、1秒まで
ゆっくり考えさせて。
「分かった。」
凛ちゃんは何も聞かずにあたしの肩を引き寄せて、優しく頭を撫でてくれた。