Secret Heart
「今言いかけたやろ?
俺にウソついても無駄やで♪」
今度は馴れ馴れしくあたしの肩に腕を乗せてくる。
な、なんなのこの男は!
こんな男、話しかけられても無視しとくんだった。
『ちょっとやめてよ!
なんであんたにウソだって分かるのよ。』
「だって俺…
女のこと、何でも分かるし。」
はぁ~あ?
真顔で何言ってんだコイツ。
瑛司はあたしの軽蔑の目を気にすることなく、自分の今までの武勇伝を話始めた。
話が長くなると面倒だし
早く帰りたい…
『意味分かんない!
例えあたしがウソついてるとしても、あんたなんかに言うわけないじゃんバーカ!』
話を遮るように、そう吐き捨ててあたしは部室のほうに一目散に走った。