Secret Heart
悲しい出会い
―高校1年 春―
『凜ちゃんあたしね
好きな人出来ちゃった!』
「………は?」
お昼休みにあたしは、凜ちゃんにいきなりのカミングアウト。
それだけで状況が分かるわけもなく、凜ちゃんはポカンと口を開けている。
それはまあ
我ながら見事な説明不足。
そこで慌てて付け足し。
『あたしが入った部活の先輩なんだけどね……もう、すごいカッコイイの!』
「はぁ…?」
凜ちゃんは、まだ分からないと言ったご様子。
凛ちゃんも
意外と理解力ないなぁ。
仕方がない
最初からお話ししましょう!
『だからね…?』