Secret Heart




『離してよ…誰か来ちゃう。』



瑛司の行動はいつも理解不可能なことばかり。



今だってなんで抱きしめられてるか、分かんない…。



誰かに見られたら
瑛司だって困るはずなのに。







「俺の前では無理して笑わんでええんやで?」



『え…?』



「お前喋ってる時、ずっと声震えてたで。」





あたしの小さな心の変化。


どうして瑛司は、すぐに分かっちゃうんだろうね。



第2のエスパーなのかも?


第1は先輩だからね。





『…怖かったよ。
すごく、緊張したんだよ。』




瑛司が頭を撫でてくれるから、じんわりと目頭が熱くなる。




「せやから、泣きたくなったら思いっきし泣いたらええ。」





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