『契約彼女』
あたしはのろのろと立ち上がり

ケイスケの上着に手を伸ばす。

しわになったら困るもの。

ふいに、

足元がふらついて手から上着が落ちた。


ガタタタタ。

何の音?

携帯の振動に合わせて床が音を立てる。

あぁ、電話が落ちたのね。


滑り落ちた携帯を拾い上げ、

なんとなく目に入った文字に

視線が止まった。


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