『契約彼女』
でも、不格好なメガネと

天井を向いた前髪。

傍に置いた携帯と、散らした荷物。

だらだらとご飯を待つ姿。


確かに、見せられない。

下手すりゃ一発で契約打ち切りものだ。


「人んちで散らかすなよー。

ほら、ご飯にするから少し片付けて!」

お母さんみたいにミズキが言う。


「これであの彼氏がいるんだから

世の中の不思議だよ。

よくバレずに過ごせてるよねぇ。」

呆れた口調でミズキがため息をついた。


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