Ekizacamu



病院に着き受付に向かって
母親の病室を聞いた。


5階の102号室。
そこに母親は居る


愛と一緒にエレベーターに乗った。


「るんるんっ♪」


愛は母親に逢えると言う嬉しさが歌に変わってしまっている様子...


ピンポーン...
エレベーターが開いて5階に着いた。右を曲がって少し真っ直ぐ行くと

【102号室:佐々木三好】

母親の名前が刻まれてあった。

愛は俺が病室を指差すと
すっとんで行った。


ガラガラ!!
愛が思い切りドアを開けると
1番奥の窓側のベットに
母親は座っていた。


「お母さんー!!」

「あっ、愛!レイもよく来たねぇ」


母親を見るなり飛び付く愛
よほど嬉しかったんだな...。


愛が母親に懐けば懐くほど
俺の胸は軋む一方。


(愛が悲しまずにすむなら、母さんの事を嫌いになればいいのに)


そんな酷い事さえ思うようになってしまった。


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