天然なあたしは悪MANに恋をする
『ミズ、諦めんなよ。俺も好きだから。ちゃんとミズが好きだから』

都合良い夢を見た

泣きじゃくるあたしの耳元で、あたしに告白してくれるレンの夢を……

瞼を持ち上げると、ごそっと目の上から何かが落ちる感触があった

身体を起こすと、枕の上に濡れタオル落ちていた

あれ? ベッドで寝てる…?

あたしはベッドのシーツを撫でた

レンに泣きついたところまでは覚えている

そのままあたしは寝てしまったのだろう

レン…怪我してるのに、ここまで運んでくれたんだ

しかも泣いて腫れた目を冷やしてくれた

そういう優しさが、辛いよ

諦めたいのに、諦められなくなっちゃう

やっぱり、レンが好き

もうしばらく、好きでいさせて

絶対に、もう迷惑はかけないから

もう告白はしないから…触れないから、『好き』って気持ちだけはまだ…胸の中に置いておいてもいいよね?

ごめんね

ごめんなさい

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