天然なあたしは悪MANに恋をする

夕食を食べ終わって、あたしは自分の部屋で勉強を始めた

もう少しで中間試験があるから、そろそろ勉強を始めないといけないと思って

それに一人で家にやることと言えば、それくらいしかないから

私は机い向かって、教書を広げていた

窓から、コンコンと叩く音が聞こえて、あたしの集中が切れた

顔をあげて窓を見ると、ガラっと窓が勝手に開いた

「不用心だなあ」

文句を言いながらレンが、窓からあたしの部屋に入ってきた

「俺以外のヤツが入ってきたらどうすんだよ」

レンはベッドに座ると、肩にかけている鞄を布団の上に置いた

「レン？」

「あ？」

「どうしたの？」

「は？」

「バイトは？」

「終わったけど」

レンがきょとんとした目であたしを見ている

ベッドの上で胡坐をかいたレンは、両手をあげて伸びをする

「もう？」

「ああ」

「いつも…この時間に帰ってくることないのに」

「まあ、顔がこんなんだから。表には出してもらえねえんだ。だから開店準備だけして帰ってきた」

「そうなんだあ…で、どうしてここにいるの？」

「来ちゃ駄目なら、帰るけど」

レンが親指で、窓をさした

「あ、違うの。だって来るなんて、思ってなかったから」

「来るだろ。もう、我慢するのを止めたんだから」

「え？」

あたしは小首を傾げると、レンが喉を鳴らして、視線をそらした

「何でもねえーよ」