天然なあたしは悪MANに恋をする
レンは立ち上がると、首のストレッチをした

「シャワー借りるぞ」

「え?」

「あ?」

あたしとレンは見つめあった

「あの…それって」

レンの口が緩んだ

「おふくろには、言ってある。今夜、ミズんとこに行くって。おふくろは飛び跳ねて喜んでいたぞ」

意地悪な笑みであたしに笑いかけてから、レンが部屋を出て行った

あの…それって、レン…期待してもいいってこと?

はっきりと言葉にしてくれなくちゃ

あたしはわからないよ

あたしは、レンとそういう関係になっていいの?

レンは怒らない?

迷惑そうに、眉間に皺を寄せたりしない?

あたしは再び勉強に集中することができなかった

レンの言葉が気になって、気になって、シャーペンを持ったまま、レンがシャワーから出てくるまで身体が固まっていた

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