天然なあたしは悪MANに恋をする
レンが、わからないよ…

あたしは体育館から飛び出すと、立宮先生と正門に向かって走った

「ここまで来れば平気だよ」

正門が見えてくると、あたしと先生は足と止めて呼吸を整えた

あたしは胸に手を置いて、3回ほど深呼吸をすると身体を起こした

「え?」

あたしは正門を見て驚きの声があげた

門の前に何十台とバイクが停まってこっちを見ていた

なに? 次は何なの?

あたしは膝がガタガタと笑いだして、その場に座り込んだ

「妃木さん?」

立宮先生がびっくりして慌てて、あたしの肩を支えてくれた

「どうしたの?」

「あ…あれ」

あたしは正門にいる赤いツナギを着ている集団に指をさした

先生が視線を動かすと、あたしの肩をポンポンと叩いた

「大丈夫」

「なにが大丈夫なんですか? せっかく逃げてきたのに…正門にあんなに待ち伏せされていたら…」

「違うよ。あの子たちは菅原君の手助けに集まった子たちだから。こっちには手を出してこない」

「え? レンの友達ってことですか?」

「まあ…そうかな?」

立宮先生が苦笑して肩を竦めた

先頭にいる男子が手を挙げると、一斉にバイクで正門をくぐってきた

鼓膜が破れんばかりの爆音に包まれると、あっという間にバイクがあたしたちを通り過ぎて行った

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