天然なあたしは悪MANに恋をする
「やっと笑ったな。良かった」

レンが嬉しそうに微笑んでくれた

「レン…」

「もう立宮に会うな。できれば…その、ピアスも外してほしい」

「あ…」

あたしは左耳についているエメラルドの石を指の腹で触った

「ごめっ」

レンが「いや」と口を開くと、首を横に振った

あたしはピアスを外すと、学校の鞄を探した

鞄の中に入っている財布を取り出すと、レンから貰ったピアスを出した

「持ってたのか。捨てられたのかと思った」

レンがソファに座ると、あたしの指にあるピアスを眩しそうに眺めていた

「捨てる…わけ、ないよ。レンから貰ったのに」

「サンキュ。ミズ、おいで。俺がつける」

「え…いいよぉ」

「俺がつけたいんだ。ほらっ。来い」

あたしはレンの隣に座ると、レンに背中を向けた

レンの手があたしの耳に触れると、ピアスをつけてくれた

「ミズ、今後は何があっても…俺以外の男に行こうとするなよ。どんなに脅されようが、俺が解決するから。いいな?」

レンが後ろから、ぎゅっと抱きしめてくれた

レンの息が、首筋にかかる

「うん」

「絶対だぞ」

「…わかった」

「もう嫌だからな。他人から、ミズの危険を知らされるのなんて。生きた心地がしなかった」

「え? そうだよ! 今日のこと、どうやって知ったの?」

あたしは、レンの腕から離れると、レンの顔を見た

レンは、まだ両手を広げて、残念そうな顔をしていた

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