君に溺死
キミとボク。
初めて恋したあめのひ
土砂降りの雨の中、僕は君と出逢った。
「…最悪。」
シスコン馬鹿な僕らの総長は、突然の大雨によって帰宅してしまった。理由は言うまでもなく、ヤツの溺愛している妹のお迎えだそうだ。
…ふざけてんの?
千鶴の愚行は、副総長である僕に全て回ってくる。本当に勘弁して欲しい。面倒くさいことこの上ない。
「…なに、アレ?」
大雨に打たれながら足早に歩いていると、ふと見える黒い影。差した傘も意味がなく。びしょびしょになった僕はその黒い影に近付いた。
…ねぇ、めーちゃん?
この日を僕は「運命」と呼ぶよ。