君に溺死
神様なんて信じた事ないけど。もしも神様がいるのなら、僕は今すぐ全力で殺してやりたいよ。
僕はやっと愛を知って。僕はやっと光を見たのに。僕に一生闇で生きろと、貴方は言うのか。
「…芽衣、こいつと知り合いか?」
「オマエにこいつ呼ばわりされる覚えはないんだけど?」
藤咲は偉そうに僕とめーちゃんの前に立つと、不躾な視線で僕を舐め回した。めーちゃんは僕と藤咲の顔を交互に見渡しながら、その顔に困惑を浮かべている。
僕より抜けた白に近い金髪に唾を吐きそうになりながら、思う。昔からこいつが大嫌いだった。何度となく殴り合って、何度となくいがみ合って。きっと藤咲もそう思ってるんだろう。
「え?知り合い?」
『全ッ然!』
チッ、声まで揃えてくるんじゃねぇよキモチワリー。
めーちゃんにバレない様に舌打ちをしながら、藤咲を睨み付けた。藤咲も今すぐ殴りたくなる様なムカつく顔をしていた。