『密室殺人』
 
泣きじゃくる弥生を男は抱きしめる。


「もう泣かなくていい。後はオレが何とかする」


弥生は大きく頷いて、握っていたハンカチで自分の涙を拭いた。


「わたしお隣りに行って単三乾電池、借りてくる!」


男はもう一度、強い力で弥生を抱きしめた。


「弥生ちゃん……隣に行った時に約束して欲しいことがある。これからオレの話すことをよく聞いてくれ……」





< 36 / 44 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop