約束
彼とは昇降口のところで別れる。今日は裏口から帰るらしい。
私は正門に向かう。いつも通り抜ける門の姿を確認したとき、その門に並ぶように立っている影に気付いた。いつもと同じように心臓の鼓動が早くなっていく。それでもできるだけ緊張しないように、呼吸を整え、彼との距離を狭めていく。
「今、帰り? さっきもメールを送ったけど、敦から呼ばれているから、先に帰っていいよ」
そのとき、彼の携帯が鳴る。彼は私に断りを入れると、携帯を取り出しメールを確認していた。その彼の顔がわずかに赤くなっていた。
「どうかしたの?」
「なんでもない。帰ろうか。敦は用事ができたんだってさ」
野木君は私のために木原君を呼んでくれたんだろう。
私は正門に向かう。いつも通り抜ける門の姿を確認したとき、その門に並ぶように立っている影に気付いた。いつもと同じように心臓の鼓動が早くなっていく。それでもできるだけ緊張しないように、呼吸を整え、彼との距離を狭めていく。
「今、帰り? さっきもメールを送ったけど、敦から呼ばれているから、先に帰っていいよ」
そのとき、彼の携帯が鳴る。彼は私に断りを入れると、携帯を取り出しメールを確認していた。その彼の顔がわずかに赤くなっていた。
「どうかしたの?」
「なんでもない。帰ろうか。敦は用事ができたんだってさ」
野木君は私のために木原君を呼んでくれたんだろう。