約束
 結局、私達はまっすぐ帰宅した。計画を中止にした原因は百合があまり元気でなかったからだ。

 彼女がそうしたことを気にするからこそ、ああやって苦しんでいるのだろう。

 家に帰ると、見慣れない靴が玄関にあった。

黒のスニーカーというどこにででもありそうなものだったが、誰の靴かすぐに分かった。木原君の靴より、サイズが少し大きいかもしれない。
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