約束
 それだけなら良かったのかもしれない。でも、木原君の背中がなぜかいつもより小さく見えたのだ。

 私は窓を開けるとサンダルを履き、ベランダに行く。

「夜なのに涼しくならないね」

 私の言葉に木原君は苦笑いを浮かべた。

「なかなかね」
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