約束
木原君のお母さんに案内され、たどり着いたのは個室の部屋。プレートには入院患者の名前が記されているが、それを見て、首を傾げる。
木原君の話によれば父親の弟と恋愛関係になっていたが、彼女の苗字は木原ではなかった。原口文と書かれていたのだ。
「その苗字は私の旧姓なの」
彼女は私の戸惑いに気付いたのか、そう囁いた。彼女に導かれ、病室に入る。入ってすぐにはカーテンがかけられている。そのカーテンをくぐると、人の姿を確認した。
彼女の年齢は私の母親とさほど変わらないはずだった。むしろ若い可能性もある。だが、その姿を確認したとき、私は何もいえなくなっていた。
木原君の話によれば父親の弟と恋愛関係になっていたが、彼女の苗字は木原ではなかった。原口文と書かれていたのだ。
「その苗字は私の旧姓なの」
彼女は私の戸惑いに気付いたのか、そう囁いた。彼女に導かれ、病室に入る。入ってすぐにはカーテンがかけられている。そのカーテンをくぐると、人の姿を確認した。
彼女の年齢は私の母親とさほど変わらないはずだった。むしろ若い可能性もある。だが、その姿を確認したとき、私は何もいえなくなっていた。