約束
 私と木原君は用事も済んだので、家に帰ることした。だが、門を出たとき、一馬さんのお母さんに呼び止められる。

「今日はありがとう。知らないままだったら一生後悔したと思う」

 私は首を横に振る。

「再婚、良かったんですか?」

「私は納得しているわ。一馬が幸せになれるなら、それ以上のことはないの」
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