約束
 一馬さんと百合は誰も近寄れないお似合いの二人になるだろうけど、これから一馬さんがいる限り、百合は一生誰からも告白なんかされないだろう。

あの一馬さんから彼女を奪おうと普通考えないと思う。それに幸せそうな百合を見ていると尚更だ。

 晴実が突然何を思ったのか、私と百合を交互に見る。

「私以外、みんな彼氏がいるってこと?」

 私は晴実の言葉に相槌を打つ。

「私は私の道を行くからいいけどね」

 晴実は肩をすくめて微笑んでいた。
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