約束
第二章 波紋
翌日の放課後、教室に人がいなくなるのを待ち、晴実に木原君と一緒に住むことになったと伝えた。
もっとも、彼女は朝から何があったか聞きたそうにしていたが、周りの視線が気になったのか具体的に何か聞いてくることはなかった。
電話をしてこなかったのも、私に配慮しての事だろう。
だが、昨日起こった大方の内容を語った後、今は口をぽかんとあけ、私を見ている。
「一緒って同居するってこと?」
晴実も父親のことを知っているからか、「由佳のお父さんらしいね」と言うと苦笑いを浮かべていた。
「でもチャンスだよね」
「チャンスというか、恥ずかしいというか」
「一緒に話せるかもしれないし、携帯の番号とかは教えてもらったんだよね。チャンスじゃない」
私はうなずくと、机の上においていた携帯を指でなぞる。彼から昨日教えてもらい、番号とアドレスが暗記できるほど何度も確認していた。我ながら恥ずかしいくらいある。
もっとも、彼女は朝から何があったか聞きたそうにしていたが、周りの視線が気になったのか具体的に何か聞いてくることはなかった。
電話をしてこなかったのも、私に配慮しての事だろう。
だが、昨日起こった大方の内容を語った後、今は口をぽかんとあけ、私を見ている。
「一緒って同居するってこと?」
晴実も父親のことを知っているからか、「由佳のお父さんらしいね」と言うと苦笑いを浮かべていた。
「でもチャンスだよね」
「チャンスというか、恥ずかしいというか」
「一緒に話せるかもしれないし、携帯の番号とかは教えてもらったんだよね。チャンスじゃない」
私はうなずくと、机の上においていた携帯を指でなぞる。彼から昨日教えてもらい、番号とアドレスが暗記できるほど何度も確認していた。我ながら恥ずかしいくらいある。