約束
「だよね。やっぱりそう思った。まさか木原君が田崎さんとつきあうわけがないってさ。あ、別に田崎さんのことを悪く言っているわけじゃないんだ。

田崎さんには田崎さんに会う人がいると思うよ。でさ、田崎さんに相談があるんだけど」

「おはよう。由佳」

 背後から聞こえてきた言葉に、目の前の二人が軽く体を震わせた。


私が彼女に挨拶をする前に、「やっぱりいいから」と、二人は適当な言葉を並べ、その場から立ち去る。
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