約束
もうすぐ六月にさしかかろうとしていた。私と木原君の関係は日を追うごとに遠くなっていった。
今までどんな話をしていたのか思い出せないくらい彼と話ができなくなっていた。
私といるときだけ、彼が変わっていることにもどこかで気付いていた。
コーヒーを飲むためにリビングに行くと、姉の姿があった。
彼女は珍しくコーヒーを手にチョコレートを食べている。
私を見ると、赤いマグカップを口に寄せ、息を吐く。
「最近、雅哉君、元気ないよね」
「そう? 知らない」
姉の言葉を交わし、食器棚から白のマグカップを取り出した。
まだ強い薫りを放つコーヒー入れる。
「最近話をしていないけど、喧嘩でもしたの?」
「喧嘩なんかしてないよ。受験生なんだし忙しいんだよ」
それだけを言い残すと、部屋に戻る。
ドアを閉め、唇を噛む。
今までどんな話をしていたのか思い出せないくらい彼と話ができなくなっていた。
私といるときだけ、彼が変わっていることにもどこかで気付いていた。
コーヒーを飲むためにリビングに行くと、姉の姿があった。
彼女は珍しくコーヒーを手にチョコレートを食べている。
私を見ると、赤いマグカップを口に寄せ、息を吐く。
「最近、雅哉君、元気ないよね」
「そう? 知らない」
姉の言葉を交わし、食器棚から白のマグカップを取り出した。
まだ強い薫りを放つコーヒー入れる。
「最近話をしていないけど、喧嘩でもしたの?」
「喧嘩なんかしてないよ。受験生なんだし忙しいんだよ」
それだけを言い残すと、部屋に戻る。
ドアを閉め、唇を噛む。