約束
「でも、すごく遠いところなんだって」

「僕が大人になったらどんなに遠くでもすぐにいける乗り物を作るから。だから大丈夫だよ」

 彼の目がきらきら輝いていて、彼の言葉がすごく嬉しかった。

「私も一緒に連れて行って」

 彼が指を差し出した。

「じゃあ、約束。大人になって迎えに行くから一緒に行こう」

 彼の小さな小指に私の小指を絡める。

「楽しみに待っているね」

 私達は目を合わせると、笑っていた。

 私はそこで目を覚ました。
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