約束
彼女は大学に入ってほんの少しだけ変わった。以前はかわいい洋服なんて着ていられないと言ったのに、今みたいな洋服をたまに着るようになった。誰に見せたいかはおのずと分かる。
まただ。彼女が来ると、人の視線が集まるのを感じる。野木君も目立つから一緒にいると視線は集まるが、百合が来るとそれ以上に肌で感じる。
でも、当の本人はあまり気付いていないようだ。時々百合をじろじろ見ている人と目が合い、首を傾げることもある。
「そういえばこの前の写真できたよ。木原君と晴実にはメールでおくったんだけど」
といいかけた百合は鞄に手を入れ、その中をあさっていたが、すぐに動きを止める。
「ごめん。家に忘れちゃった。帰りに持ってかえる?」
「そうする」
百合の家は大学の帰りの通り道に当たる。野木君と百合の家は同じ中学だけあって結構近いらしい。
まただ。彼女が来ると、人の視線が集まるのを感じる。野木君も目立つから一緒にいると視線は集まるが、百合が来るとそれ以上に肌で感じる。
でも、当の本人はあまり気付いていないようだ。時々百合をじろじろ見ている人と目が合い、首を傾げることもある。
「そういえばこの前の写真できたよ。木原君と晴実にはメールでおくったんだけど」
といいかけた百合は鞄に手を入れ、その中をあさっていたが、すぐに動きを止める。
「ごめん。家に忘れちゃった。帰りに持ってかえる?」
「そうする」
百合の家は大学の帰りの通り道に当たる。野木君と百合の家は同じ中学だけあって結構近いらしい。