完璧社長とKISS! ~Police Love Story【番外編】~
【S】
約束
「止めてっ!お願いっ!お願いっ」
運転する安井さんの片腕にすがるけど、
一向に進む道を止まってくれない。
サイドミラーに映る晃一さんが小さくなる・・・
車は大通りに出てしまい、晃一さんは見えなくなった。
車の中では2人とも無言・・・
着てたドレスが雨に濡れたため体が冷たい。
よく見ると
濡れたドレスが体に貼り付き、体の線が浮き彫りになってるのに気付いた。
こんなままじゃ、どこへ出るのも恥ずかしい・・・
その途端、車が停まった。
どこかのホテルの玄関に横付けされたよう・・・
助手席のドアが開き、
降りるよう手を差し伸べられ、
戸惑いながら車を降りたけどドレスが気になり足が進まない。
すると、
安井さんは、着ていたスーツのジャケットを脱ぎ、
わたしの肩にかけ、
そのまま私の肩を引き寄せ、ロビーに入っていった。