完璧社長とKISS! ~Police Love Story【番外編】~
「一つだけ、俺の頼みを聞いてくれないか?」
私を包んでいた腕が緩まり、見下ろしながら言った。
「向こうへ行って、悪い虫に捕まらないように、婚約させてくれないか?
俺も、ただの男だから・・・・
君が、俺のものだってことの証が欲しいんだ
本当は、正直、今すぐにでも、俺の傍においときたいくらいなんだ」
少し、照れたような表情で、私を見つめる。
なんだか、また晃一さんの違う面を見た気がした。
出会った頃のクールで何事にも動じないと思っていたけど、
少年のような眼差しで、私を求めてくれるのが、嬉しかった。
私は、素直に頷き、
そして、
晃一さんの腕を引っ張り、上半身を屈めさせて、
私から、キスをした。
突然のキスに晃一さんは、驚いて唇が少し離れたけど、
もう一度、今度は、晃一さんから、
キスをくれた。
幸い、このカフェは社長と晃一さんしか使えないようで、
誰もいないから良かった。